陸潤庠 りく・じゅんしょう

暫託無言契流水
暫く無言を託して流水に契(交わ)る
有時朗詠引天風
有 朗詠の時に天風を引く
33.5p×149p聨

   
道光21年(1841)生〜民国4年(1915)歿
製作年  不明
 字を雲灑といい、鳳石と号した。諡は文瑞。江蘇省元和の人。彼は生れて聡明、7、8歳で韻語を能くした。同治9年(1870)、元和県の優貢生。同治13年(1874)の進士、殿試一甲第一名状元で翰林院編修を授かる。湖南・陝西等の郷試同考官、會試考官、日講起居注官、翰林院侍講、威安宮総裁、山東學政に歴任、また光緒18年(1892)に國子監祭酒、江西郷試正考官、内閣學士兼禮部侍郎、経筵講官、都察院左都御史、光緒30年に會試副総裁、31年に工部尚書、33年に吏部尚書、進講大臣、参預政務大臣、宣統元年(1909)には実録館正総裁、実録館藁本総裁、體任閣大學士、禁煙事務大臣、東閣大學士等を勤めた。彼は内廷に出仕すること30余年、文学侍従の名臣としてその名を知られ、『清史』巻473にも伝がある。編纂に『徳宗実録藁本』791巻がある。
 彼は書を善くし、欧・虞に近く、館閣気重しかも清華朗潤である。今人尚この書を得て珍重する。


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