銭泳 せん・えい
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康楽(安堵して楽しむこと) 詞を兼ねて 山水に致り | |
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会昌(菖蒲が集まったところ) 文有り 廟堂の風 | |
29p×132.5p聨 |
乾隆24年(1759)生〜道光24年(1844)歿 製作年 不明 |
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清代中期の文人。初名は鶴。字は立羣。梅溪・臺僊と号した。江蘇省金匱の出身だが、常熟に住んだ。詩をよくし、書は篆隷、楷行に長じ、とくに蘇軾を宗とした。 模勒鐫刻につとめ、この方面の業績は多い。畢沅のために『経訓堂帖』を刻したのをはじめ、都の北平に出て成親王にその特技を知られ、『詒晋齋法帖』の搨模に従事したことは、とくに有名である。また道光4年(1824)には、「漢碑縮本三十八種」、「臨唐人碑五十種」を刻石して世に送った。その他古人の書、石刻など多数の模刻を行なっている。晩年、八分によって十三経を写し、その復元をはじめたが、莫大な費用と労力を必要とするため、計画は挫折した。著に『履園叢話』などがある。 |