西村 芳海 にしむら ほうかい
   

曝書
うせるきと さだめしふみを みいてけり
けふむしほしの まきをしらへて
曝書(=書物の虫干し)
失せる気と 定めし文を 見出けり
今日 虫干しの 巻を調べて
138p×31.5p

生年不詳〜昭和15年(1940)9月15日歿
 岐阜県関市(武儀郡関町)出身。鶯の舎主人と号した。幼より和歌を好み、長ずるに及び名古屋の石橋羅窓に就き和歌を研究した。後、京都の尾崎宍夫の門に入り、研鑽をおこたらなかった。歌会初めに三回入選し、次選六回などした歌人で、大口鯛二・阪正臣・遠山英一・岡山高蔭・加藤義清らと交遊があった。
 私収蔵の「大口周魚」の箱書きをしている。
 「鶯の舎主人」の下に、朱文の「芳海」の落款印が押されている。


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