蘭図

亀井 少琹・雷首 かめい しょうきん
   



 九畹雨初乾
   雷首


       傑然衆草魁
         少琹併題
       


九畹(=耕作地の単位) 雨初めて乾く
 


傑然(=人より非常に優れている)たる衆草 魁ける

       
135p×60p

寛政10年(1798)生〜安政4年(1857)歿
 亀井南冥の孫娘で、昭陽の女。江戸後期の漢詩人。筑前生。名は友、小琴は字、閨秀と号す。
幼い頃から父に漢学や書の手ほどきを受け、その才能は早くも開花し、父に「この子が男の子であったなら」と嘆かせた。成長しても弟たちが幼かったため、父の研究助手を勤めた。
 18歳で父の門下にして医学者の三苫源吾(雷首)と結婚し、今宿に亀井の別家を建ててそこで夫と詩や画を楽しんだ。少栞の作品の中では、特に四君子画(梅、桜、竹、菊)がもてはやされたが、他に大黒天図や於多福図なども手掛けている。


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亀井雷首(三苫源吾) 寛政元年(1789)生〜嘉永五年(1852)歿
 筑前国怡土郡井原村に生れた。諱は復、字は広竜、号は雷首山人。文化13年源吾27歳の時、昭陽の娘少琹と結婚。文政7年(1824)、三苫は昭陽の求めで亀井姓を名乗り分家した。源吾は医業のかたわら儒学を子弟に教え、少琹はこれを補佐した。朝鮮の書に影響を受けたシャープな書体と、力強い打ち込みの大胆な図柄の絵を描き、独自の世界を開拓している。


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