河内 雪峰 かわち せっぽう
   

不出戸知天下

戸を出でずして、以て天下を知る。
(自分の心を推していけば、格別世の中に出ずとも人の心、世の中の姿がわかるはず。)
不出於戸、以知天下。不窺於?、以知天道。其出彌遠、其知彌少。是以聖人不行而知、不見而名、弗爲而成。(老子『道徳経』第47章)
自分の世界に閉じこもって、世の中の情勢を知る。自分の世界から外を覗かずに、世の中の本質を知る。
自分の世界から離れれば離れるほど、理解できることが少なくなる。聖人は自分の世界に止まって状況を理解する。外を窺わずに本質を見抜く。ブレることなく物事を成し遂げる。
133.8p×69.0p

明治31年(1898)12月25日生〜昭和59年(1984)歿
 昭和期の漢字書家。熊本県人吉市生れ。名は寛次。東京商大卒。近藤雪竹に師事。
 毎日書道展審査会員・二本書道連盟参与・雪友会会長・雅遊会会長・全日書連参与・同巧会顧問。


参考文献一覧      HOME