巖垣 松苗 いわがき まつなえ
   

東方日出處陽春
秀氣鍾山去有神
不比高唐楚王夢
爲雲爲雪此佳人
東方日出ずる 陽春の所
秀気(=優れた景色)の鍾山 有神去る
比べず 高唐楚王の夢
雲となし雪となす 此れ佳人
【高唐賦】楚の宋玉の作。高唐観で、楚の襄王と巫山の神女とが契りを結んだことをのべた韻文。
27.8p×133.0p

安永3年(1774)生〜嘉永2年(1849)歿
制作年 文政4年(1821) 48歳
 幕末の漢学者・史学者。京都生まれ、従五位下大舎人助・兼大學音博士任西尾杏庵の子。後、厳垣彦明の養子となり、巖垣東園ともいう。本名西尾維光、のち巖垣姓。字は長等・千尺、謙亭・東園と号した。古註学者の伏原宣光の門下で学んだ。
 大炊助・大舎人助・音博士などを歴任。従四位を贈られた。弟子に今村文吾(1808−1864)がいる。
 著書に『日本国史略』があり、尊皇憂國の思想が極めて濃厚である。他に無始・無脂等ムシと読める単語を読込んだ戯作・漢詩集『聞蟲雑詠百首』がある。
 「右咏桜旧作 文政4年(1821)孟冬?経 南内御覧 朝散太夫 巖垣松苗」の下に、白文の「ー垣千尺」、朱文の「源朝臣松苗印」の落款印が押されている。

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