藤野 天光 ふじの てんこう
   

木製短冊 37p×6p


明治36年(1903)生〜昭和49 年(1974)12月30日歿
 彫刻家。1903年、群馬県館林市に生まれる。東京美術学校(現在の東京芸術大学美術学部)彫塑部に入学して北村西望に師事した。早くから頭角を現し、男性の力強さをモチーフとした「鉄工」を文展鑑査展に出品して推奨を受け、第2回新文展では「銃後工場の護り」が特選に選ばれた。この作品はニューヨークで開かれた万国博覧会に出品され、注目を集めた。
 戦後になると、平和国家の建設には<文化>が第一と提唱し、昭和20年、市川在住の学者、文化人、財界人に呼びかけて<市川文化会>を結成、文化運動の火の手をあげた。以降、音楽家の村上正治との交流がはじまり、村上の音楽活動を全面的に応援した。制作活動も活発で、日展に出品の「ああ青春」が文部大臣賞、「光は大空より」で日本芸術院賞を受賞し、その間、北村西望作の長崎の「平和記念像」の筆頭助手をつとめるなど、数多く作品を残している。日展審査員を6回、さらに理事をつとめる一方、千葉県文化財専門委員として、文化財の保護にも積極的だった。
 そのほか、日本彫刻家連盟、千葉県美術会、市川美術会、市川芸術文化団体協議会などの結成と運営にあたるなどしたが、1974年12月30日急逝した。のちに勲三等瑞宝章を贈られた。

推奨サイト
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%97%A4%E9%87%8E%E5%A4%A9%E5%85%89
http://www.city.ichikawa.chiba.jp/bunka/fujitenko/prof.htm
http://www.city.ichikawa.chiba.jp/bunka/fujitenko/list.htm


参考文献一覧      HOME