佐藤 一斎 さとう いっさい
   

 歳還臨壬子 早朝装弁簪
 樗雞畳九々 椒醸做三々
 鶯容鮮方簇 柳塘芽未艶
 群孫競相賀 端坐咲先含
  壬子元旦 八十一老人 坦
 歳還りて壬子に臨む 早朝 弁(冠)(かんざし)を装う
 樗雞(きりぎりす)は九々と畳し 椒醸(屠蘇)は三々と做(な)
 鶯容 方簇(むらがり)鮮かに 柳塘 芽未だ艶やかならず
 群孫 競いて相い賀し 端坐(行儀正しく座り)して 咲くことを先に含む
  壬子(嘉永五年 1852) 元旦 八十一老人 坦
118p×25p
小泉元首相が所信表明演説に引用したことから一躍脚光を浴びました。

第151回国会 衆議院本会議 2001年5月29日 公明党の西博義議員の質問に答えて。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 西議員にお答えいたします。学びの社会の構築という視点が重要ではないかとお尋ねであります。同感であります。
 私の好きな言葉に、「少くして学べば壮にして為すあり、壮にして学べば老いて衰えず、老いて学べば死して朽ちず」という言葉があります。江戸時代の佐藤一斎の言葉であります。
 「少くして学べば壮にして為すあり」、なすありというのは有為、若いうちに学べば、壮年になって、大人になって有為な人材になる。「壮にして」、大人になって学べば「老いて衰えず」、年とっても衰えない。「老いて学べば死して朽ちず」、年とって学べば死んでも腐らない。これはまさに学びの重要性を指摘した言葉で、私の大好きな言葉であります。(拍手)学びの社会の構築というのもこのことを御指摘しているのではないかと思いまして、うなずきながら拝聴しておりました。
 学ぶ意欲のある人ができるだけ学ぶことができるような機会を提供する、これは政府としても大変重要なことであると思います。その振興策に今後とも鋭意努めていきたいと思います。

安永元年(1772)生〜安政6年(1859)歿
制作年  嘉永5年(1852) 81歳
 陽明学派の儒者。江戸の人。名は坦、字は大道、一斎は号。他に愛日楼、老吾軒などの号がある。若くして林家の塾長に抜擢され、昌平黌の教授となる。諸大名以下門下3000人と称され、に佐久間象山、安積艮斎らの俊秀を輩出した。
 「坦」の下に、朱文丸印の「愛日」の落款印が押されている。

推奨サイト
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BD%90%E8%97%A4%E4%B8%80%E6%96%8E
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BA%B4%C6%A3%B0%EC%BA%D8
http://www.ne.jp/asahi/kojo/bunko/index1-39.html
http://ejiten.javea.or.jp/content.php?c=TWpJd01ERTI%3D
http://www.iw.vrtc.net/~fureai-yakata/kankou/ijin/sato.html
http://www.tnm.go.jp/jp/servlet/Con?processId=00&ref=2&Q1=&Q2=&Q3=&Q4=11______4122_&Q5=&F1=&F2=&pageId=E15&colid=A12055
http://ftown.boo.jp/wiki/wiki.cgi?page=%BA%B4%C6%A3%B0%EC%BA%D8


参考文献一覧      HOME