亀田 鵬斎 かめだ ぼうさい
   

有樂且須樂。
時哉不可失。
雖云一百年。
豈滿三萬日。
寄世是須臾。
論錢莫啾喞。
孝經末後章。
委曲陳情畢。
寒山詩「有樂且須樂」
楽しみ有らば且く須らく楽しむべし
時なる哉 失なうべからず
一百年と云うと雖ども
豈に三万日に満たんや
世に寄すること是れ須臾
銭を論じて啾喞することなかれ
孝経末後の章
委曲に情を陳べ畢れり

楽しみがある時は、ともかくせいぜい楽しむがよい。そういう楽しみの時こそ、またとないチャンス、とり逃がしてはならない。
人生百年とはいうものの、なかなか三万日も生きのぴることはむつかしい相談だ。
人と生まれてこの世にある時間は、まことにたまゆらのものだ。と知れば、金のことでブツクサと嘆くのは止めようじゃないか。それ、孝経の一番しまいの章にも、人の死の悲しみがつぶさに述べつくされているではないか。
42p×56p

宝暦2年(1752)生〜文政9年(1826)歿
 江戸後期の儒学者(折衷学派)。名を翼、後に長興、略して興(おこる)、字は国南、公龍、穉龍(ちりゅう)、士龍、士雲、公芸。幼名を彌吉、通称は文左衛門、鵬斎は号で、別に善身堂の堂号もある。井上金峨の門人。同門の山本北山とともに荻生徂徠・服部南郭の古文辞学派を排撃。寛政異学の禁のとき、これに反対した。
 引首印は「善身堂」、「鵬斎老人書」の左に、朱文の「太平醉民」、白文の「鵬斎狂叟」の落款印が押されている。

推奨サイト
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