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梅沢記念館蔵 無名抄

『無名抄』

 鴨長明による鎌倉時代の歌論書(和歌に関する理論および評論の書)。正確な成立年は不詳ですが、建暦元年(1211)10月以降、鴨長明没の1216年までに成立したと考えられています。別名『長明無名抄』『無名密抄』など。約80段からなる、全1巻。
 歌論としては、幽玄論、題詠論、本歌取りなどの技術論などを記述しています。そのほかにも、先人の逸話や同時代の歌人に対する論評など多岐にわたる内容を持ち、随筆風な記述です。後に醒睡笑などに取り入られた逸話を含んでいます。

「梅沢記念館蔵 無名抄」

 列帖装の写本一帖で、桐箱に納められている。箱書には、「無名抄 鴨長明真筆」とある。表紙は本文料紙と共紙で、斐紙。題簽・外題・内題もない。料紙は斐紙で、六折から成っている。奥書はないが、鎌倉時代の書写であることは疑いない。この本は重要文化財に指定されている。
 無名抄の伝本は少なくない。『国書総目録』には約40本の写本と三種の板本が登載されている。主要なものに、呉文炳氏蔵無名抄・天理図書館蔵無名抄・東京大学綜合図書館蔵相良為続筆無名抄・蓬左文庫蔵無名抄・木藤才蔵氏蔵無名秘抄・静嘉堂文庫蔵八雲軒旧蔵本無名抄・宮内庁書陵部蔵松岡本無明抄・東京大学綜合図書館蔵阿波国文庫本無名抄・板本無名抄などがある。
 その違いは後の人による付加部分の違いに由来するが、それぞれの写本独自の誤脱などを除けば、巨視的に見て、諸本間には記事の出入など大きな異同はないといえる。

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