漢代に手数のかかる八分体を早書にしたため筆画が簡略されて、漸次楷書の一体をなしたものと考えられている。
漢代の木簡に楷書と見られるものをちらほら見る。金石に刻して千歳に残すべき碑などは当時の正体たる八分体で書くが、日常の用務を弁ずる為には楷書の書体が行われていた。
ほとんど刻された当時と変わらぬ姿で発掘された為、書と刻ともに良いものなので初学の手本として好適。
異体字が多く読みにくい。
鍾繇の書を思わせる。
欧陽詢・虞世南の先声をなす。
六朝書中最も整った楷書として有名。初学の絶好伴侶。 先生のいう六朝とは六朝楷書のことで、中国南北朝時代、北朝で発達した楷書体の総称。
六朝書中最も整った楷書として有名。初学の絶好伴侶。
用筆練勁(力強く)、結構亦端荘(きちんと整い堂々として)俊厳(険しく厳しい)にして犯すべからざる品位があって、古来楷書の極則といわれている。字画完好で初学に好適。
蘭亭帖・蘇玉華墓誌銘などが流布されているが、自分は採らない。おそらく後人の偽作だろう。
まずは孟法師碑から入るのが順序。
最も円熟した代表的傑作で、且つ字画も完了だが変化に富んでいる為、初歩の内は一寸習いにくい。
顔書の面白味があり、それだけ難しいが、真蹟が日本にあり、写真等で研究すれば筆意も知ることが出来る。
字画が完了で、よく整っており、初学は学び易い。
虞世南の書として唯一のものだが、原石が早く亡び、原拓が見られない。極めて品格の高い書で、それだけ初学には一寸とりつきにくいところがある。