明 文徴明 酔翁亭記

国立故宮博物院(ttp://72.14.235.104/search?q=cache:tAFkc4y_U0YJ:www.npm.gov.tw/ja/collection/selections_02.htm%3Fdocno%3D657%26catno%3D17%26pageno%3D2+%E9%85%94%E7%BF%81%E4%BA%AD%E8%A8%98&hl=ja&ct=clnk&cd=4&gl=jp&lr=lang_ja)より転載

絹本 軸 縦53.5cm 横28.6p

文徴明(1470‐1559)、江蘇長洲の人。本名は壁、字は徴明、後に字を名とする。号は停雲生、衡山居士。詩文、書画ともに優れ、沈周、唐寅、仇英とともに「明四大家」と称される。書法は初め宋元代の書家に学び、後に晋、唐代の書家を学んだ。いずれの書体も善くした。

文徴明は、16世紀明代中葉の蘇州画壇において最も大きな影響力を有した芸術家である。鑑賞と古代の書蹟の臨模において研鑽を重ね、そこから新たな創作力を得た。王羲之の「鉄画銀鉤」のようであると評された、美しく整い秀麗な本作は、文徴明82歳(1551)の時に書いた小楷書の作品で、末尾の長い跋文に当時の書法における体験を述べ、欧陽修の「酔翁亭記」を書いた理由を記している。欧陽修が韓愈の文章に啓発されたように、文徴明もまた王羲之の書蹟を学ぶ事で、霞を食して生きる仙人のように透徹とした高潔な質感を求めた。


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