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国宝『十五番歌合』 伝藤原公任筆

 人麿・赤人・小町・貫之ら名だたる歌人30人の秀歌をそれぞれ選んで左右に組み分け、十五番の歌合形式をとり、時代の異なる歌人の組み合わせたもので、藤原公任の和歌における意識を表明した歌学書のようなもの。
『後拾遺和歌集』序に大納言藤原公任(966-1041)が三十六歌仙を撰んだことを記し、次に「十あまり五つがひの歌を合せて世につたへたり」と記していることから、筆者を歌合の撰者公任に当てていたが、今日の研究の結果、藤原行成の孫・伊房(1030-96)の真跡とするのが定説となっている。「草仮名」で渾朴堂々と書写した男性的名筆で、文字の大きさも古筆の中では類例を見ない。
もと巻子本で、料紙は、北宋製の唐紙や染め紙に型文様を空刷りにした蝋箋で布目はなく、白、藍、茶などの具引きに、孔雀の丸、獅子の丸、鳳凰の丸、菱唐草などが刷られている。
 もとは十五番30首の巻子本だったが、その後古筆収集の流行に伴い切断され、現在はその断簡が前田家(尊経閣文庫)蔵の国宝8首(7番紀友則・藤原清正、8番小野小町、9番坂上是則・藤原元真、10番藤原仲文・菅原輔昭、11番斎宮女御)と、『十五番歌合断簡』(二番、重文、藤田美術館蔵。六番、重文、瀬津巌蔵)がある。尊経閣文庫本以外にも、宮内庁書陵部蔵本、水戸彰考館本、松平文庫本(島原公民館蔵)、内閣文庫本(国立公文書館蔵)、群書類従本などが伝存するが、多くは近世の写本である。

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