山東の台地に忽然と出現した岩峯という印象を持ちますが、北魏の頃は「鄭羲上碑」の辺りまで土砂に覆われ、木々が茂り、緑豊かな山だったといわれています。この山は、山全体が非常に良質の白御影石(花崗岩)でできています。
側面から見るとL字形をした高さ4.6m、幅1.45mの巨石です。深く丁寧に刻されていますが、字粒が小さく、刻面には細かに凸凹があります。
以前は、地形的に非常に危険な場所でしたが、整備が進み、今日では安全に見学できます。刻が浅く、しかも風雨のためか摩滅が進んでいます。所々板状に剥がれ落ちています。
題字の傑作の一つといわれます。伸びやかな運筆の「之」の字など、拓本では味わえない感動があります。
山頂の風の通り道に刻されています。立っているのが怖いくらいでした。この題字は他の鄭書と比べると直線的で、異なったイメージを受けます。