李挺命婦元季聰墓誌・蓋

 李挺の妻の元季聴は、河南洛陽の人です。高祖孝文帝の孫にあたり、孝文帝の子で太伝の清河文獻王懌の娘です。
 李挺は、先妻の劉幼妃を正始4年(507)に亡くしています。後妻の元季聰は、東魏の興和3年(541)8月21日、21歳で亡くなり、高密長公主を追贈され、その年の12月に埋葬されました。
 墓誌の書は、外形は正方形ですが、向勢の結体で、鄭道昭を思わせます。懐が広く、雄大な筆致です。