杜順和尚行記碑

 杜順は京兆の人で、古代中国の帝・堯の遠き子孫で、諸苦行により身を忘れて衆者を済度した人です。この碑は、その功徳を頌して建てられたもののようです。杜順はまた隋代の文帝や初唐の太宗に重く用いられた人であるともいわれています。とすると、杜順の没後だいぶ歳月が経ってからの建碑ということになります。
 董景任は、王羲之の行書を学んだといわれていますが、その書は羲之の書法を背景にしながらも、それに囚われることなく筆力があり、字形は縦長で一種独自な世界を切り開いています。