道徳寺善慧禅師碑

 道徳寺は、もと長安城の弘徳坊にありました。後に休祥坊に移りました。この碑は梁家庄から出土しましたが、そこはもとの長安城の休祥坊内です。
 「道徳寺善慧禅師碑」も、後ろ向きに展示されています。この碑には立碑の年代の記述がありません。筆者の到范は、歐陽詢を範として、筆力が旺盛で、初唐の書家の風格を備えています。
 碑文によれば、唐の高宗の顕慶3年(658)に十善尼僧が、善恵和玄懿のために建てたとあり、善恵等の隋朝宮廷での活動状況が述べられています。
 碑陰の上部には、蓮花龕三尊仏像が浮き彫りされています。その下には、善恵和玄懿とその弟子が線刻され、両側には花紋の図案が線刻されています。