会王墓誌銘

 会王は、唐の第10代順宗の子で、第11代憲宗の弟、第9代徳宗の孫にあたります。貞元21年(805) に会王に封ぜられました。時に16歳でした。元和5年(810) 、21歳で病のため内邸で亡くなりました。墓誌には、これ以上詳しいことは刻されていません。
 兄の第11代憲宗は、弟の死を悲しみ、その才能を認められて帝の側近となった白居易に、墓誌の撰文を依頼しました。この墓誌は白居易の最も早い時期の文章といえます。
 書者は刻されていませんが、宮廷書人と思われます。その書は、伝統的な王羲之を中心とする典型が忠実に反映されています。